気紛れ3シリーズ

三島由紀夫の印象的な小説3編

今日は三島由紀夫の印象に残った小説3編を挙げるよ。

ちなみに挙げるものはベタなものばかりで、
三島を読み込んでる人向けに書く記事じゃないからね。

黒太郎
黒太郎
もうムチャクチャだるいからザックリ書くよ!

三島由紀夫の印象的な小説3編

『仮面の告白』

一つ目は三島の半自伝的小説『仮面の告白』。

三島自身とおぼしき同性愛の自覚を持つ若い男性が、女性に恋をすることで深く苦しむという内容の小説。

これほど生々しく精神的な苦しみを表現した小説ってのは珍しいんじゃないかな。

ネット上では「人工的な印象を受けた」って感想を語ってる人がいるけど、ちょっと的外れな感想かな。

「人工的」って印象は文体の印象でしょ?

文体と内容はまったく違うもんだからね。

『豊饒の海』

『豊饒の海』は仏教の輪廻転生を題材にした4部作で、かなりの長編。

三島はこれを書き終えて自裁(割腹自殺)してるから、三島の遺作みたいなもんだね。

三島はこれを書くために仏教の唯識思想を相当熱心に勉強したみたいだよ。

黒太郎
黒太郎
唯識思想ってのはザックリ言うと、「唯一存在するものは〈識=心〉」みたいな、仏教版の唯心論みたいなもんだよ!

『赤目四十八瀧心中未遂』なんかを書いた小説家の車谷長吉先生はプロ目線で「最後の第4部は失敗してる」とか言ってた気がするけど、オレは読み終えて普通に衝撃受けたよ。

読み終えた後にコンビニ行ったんだけど、「地面は存在しないはずなのに、なんで地面を歩けるんだろう?」って、足元がふわふわするのを感じたくらいだもんね。

なんで「地面は存在しない」って思ったかっていうと、『豊饒の海』第4部は、仏教の「空」を表現したようなラストになってるからだよ。

『憂国』

最後は『憂国』。

あらすじはうろ覚えだけど、青年将校が事情あって、決起を起こした仲間たちに参加できずに、妻と一緒に自刃(自殺)するって話。

かなりエロティックな内容だよ。(なんでかっていうと、自刃する前にあんなことやこんなことをするからだよ)

一見、国粋主義色が強いんだけど、これの本当のテーマはそこじゃなくて、公的なものの極致である「大義」と、私的なものの極致である「エロス」の一致っていうことなんだよね。

公と私の矛盾する要素が、自刃という一瞬に幸福な邂逅(出会い)を果たすっていうのが本当のテーマだってことね。

三島自身も『憂国』に強い思い入れを持ってて、

もし、忙しい人が、三島の小説の中から一編だけ、三島のよいところ悪いところすべてを凝縮したエキスのような小説を読みたいと求めたら、『憂国』の一編を読んでもらえればよい

って書いてるくらいだからね。(引用は新潮文庫『花ざかりの森・憂国』のあとがきから)

最後に

あと一つ強いて挙げるなら、同じく『花ざかりの森・憂国』(新潮文庫)に収録されてる「海と夕焼け」とかが印象に残ってるかな。

そんなとこだね。

この記事は終わりだよ。

黒太郎
黒太郎
最後まで読んでくれてありがとう!